Blurb

『ピグマリオン』は、ジョージ・バーナード・ショーによる戯曲。舞台ミュージカル『マイ・フェア・レディ』およびその映画化作品『マイ・フェア・レディ』の原作にもなった。『マイ・フェア・レディ・イライザ』という日本語の訳題も存在する。1912年に完成したが、1913年にウィーンで初演。ロンドンの公演では名女優パトリック・キャンベル夫人が演じて大好評を博し、ショーをイギリスで著名な劇作家に押し上げた。
英語の発音は「ピグメイリオン」なので注意。タイトルになったピュグマリオーンというのはギリシア神話に登場するキプロス島の王である。現実の女性に失望していたピュグマリオーンは、あるとき自ら理想の女性・ガラテアを彫刻した。その像を見ているうちにガラテアが服を着ていないことを恥ずかしいと思い始め、服を彫り入れる。そのうち彼は自らの彫刻に恋をするようになる。
教育によって淑女や「いい女」をというプロットは映画『シーズ・オール・ザット』『プリティ・ウーマン』などにも影響を与えていると言われたり、引き合いに出されたりすることが多い。日本には石川達三の『結婚の生態』があり、谷崎潤一郎の『痴人の愛』はパロディとも考えられる。『コレクター』なども含めて「ピグマリオン・コンプレックス」と呼ぶことがあり、小野俊太郎に同名の著書がある。「ピグマリオンコンプレックス」は狭義に「人形偏愛症」を意味することもある。
第3幕の "Walk? Not bloody likely!" という言葉が一番有名で、bloodyはあまりにも汚い言葉と当時考えられていて、芝居を見て失神した女性もいたという。

First Published

1912

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