方法序説

by ルネ・デカルト

Blurb

『方法序説』は、1637年に公刊されたフランスの哲学者、ルネ・デカルトの著書である。
原題は《Discours de la méthode pour bien conduire sa raison, et chercher la vérité dans les sciences》で、「理性を正しく導き、もろもろの知識の中に真理を探究するための方法序説」である。
序説と訳されるDiscoursは、Traitéが教科書のように体系的に書かれた論説であるのに対して、四角ばらぬ論考の意であり、デカルト自身がメルセンヌへの書簡で「方法の試み」であると呼んでいる。哲学的な内容はその後に出版された『省察 Meditationes de prima philosophia』とほぼ重なっているが、『方法序説』は自伝の記述をふくみ、思索の順序を追ってわかりやすく書かれているため、この一冊でデカルト哲学の核心を知ることができる。当時、多くの本がラテン語で書かれることが多い中、ラテン語の教育を受ける可能性が低かった当時の女性や子供たちでも読めるように、フランス語で書かれ、6つの部分に分かれている。
なお初版は、宗教裁判によって異端とされることを恐れて、偽名で発行された。

First Published

1637

Member Reviews Write your own review

Be the first person to review

Log in to comment