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ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

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『西東詩集』は、1819年に刊行されたドイツの作家、詩人ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの代表的詩集である。 晩年のゲーテは東洋オリエントに憧れるようになり、クルアーンやペルシャの詩人ハーフェズの詩を好んで読んでいた。特にハーフェズの詩集の独訳が1814年に発表されると、多大な影響を受ける。ゲーテはハーフェズに憧れ、東洋への憧れ、人間の自然としての姿、文明に汚れていない世界に思いをはせ、次々に詩編を書いた。『西東詩集』が刊行されたのはゲーテが70歳の時であり、ゲーテの辿り着いた思想が結集されている。内的経験からでた文学観、汎神論的な宗教観、自然探求による宇宙観が深く描かれている。 …

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『親和力』は、ゲーテの長編小説。1809年刊。もともとは構想中の『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』を構成する挿話の一つとして考えられていたもので、1808年の6月初めから7月末にかけて療養地カールスバートで第一稿が書き上げられ、しばらく原稿を寝かせた後1809年4月に再び着手、イェーナで4ヶ月の期間を費やして完成させられた。表題「親和力」は化合物間での反応のしやすさを表す化学用語で作中でも登場人物間の会話において言及される。 …

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『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』は、ゲーテの長編小説。完成版は1829年に刊行。『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』の続編として書かれた作品であり、「諦念の人々」の副題を持つ。前作で「修業時代」を終えたヴィルヘルム・マイスターが、妻ナターリエを置いて息子フェーリクスとともに各地を遍歴し、様々な人に出会い感化を受けるという内容である。途中、フェーリクスはユートピア的な「教育州」に預けられ、最終的にヴィルヘルムはそこを出たフェーリクスおよび妻ナターリエ、また「修業時代」の仲間たちとともに新天地アメリカへと旅立っていく。もっとも今作ではかなり自由な構成が取られており、上記を主筋として独立した短編として読めるいくつもの挿話や箴言集、 …