アメリカン・デス・トリップ

crime fiction, Novel by ジェイムズ・エルロイ

Blurb

『The Black Dahlia』(邦題『ブラック・ダリア』)、 『The Big Nowhere』(邦題『ビッグ・ノーウェア』)、 『L.A. Confidential』(邦題『LAコンフィデンシャル』)、 『White Jazz』(邦題『ホワイト・ジャズ』)、 『American Tabloid』(邦題『アメリカン・タブロイド』)…。たたみかけるような文体のベスト・セラー小説群で、ジェイムズ・エルロイは現代アメリカの歴史にひそむ闇の世界を精緻に暴き、同時代の暗黒を定義し直してきた。そして、『The Cold Six Thousand』(邦題『アメリカン・デス・トリップ』)。これまでの作品の中で最も壮大かつ不穏なこの小説では、1960年代のアメリカを毒のあるレンズを通して見つめる。その結果、激動の時代を疾駆する叙事詩的物語が生まれた。

物語の始まりは1963年11月22日、ダラス。アメリカの夢がついえた日。ラスベガスの若き刑事ウェイン・テッドロー・ジュニアは、意に染まぬ仕事のためダラスへやってくる。6000ドルの現金と引き換えに、ケネディ暗殺時点から仕組まれていた陰謀事件に巻き込まれることも、それが政策の裏側を巡る5年におよぶ地獄の旅の始まりであることも知らずに。

エルロイはテッドローの旅を猛スピードで語る。マフィアとハワード・ヒューズと共にダラスからベガスへ、クー・クラックス・クランとJ・エドガー・フーヴァーを連れて南へ、白い粉の運び屋とベトナムへ、そして再びベガスへ戻り、新たな死に出会う1968年が近づく…。

テッドローは目撃者だ。あこがれの時代の偶像たちが、警官や殺し屋やごろつきや煽動者たちと交わるのを目にする。エルロイの巧みな構想は、テッドローの経験を通して、アメリカの悪夢ともいうべき歴史的事件へと向かう。『The Cold Six Thousand』は傑作である。

(Amazon.com Book Descriptionより)

First Published

2001

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